6月後半の日記ぢゃないけど

2003/06/28(土)マニアックな米屋5

マニアックな米屋の第5話。私はこの米屋にコントをしに来たのだろうか?そんな錯覚まで起こりそうだ。店主らしき彼は店の奥からイスを運んできて「どうぞこちらでお待ち下さい。少々お時間をいただきます。」と言うと別室の作業場に消えた。そのイスも、微妙に中途半端な角度に置かれていてたいへん気になるし、いろんなことが頭を巡る。店内を見渡すと、昨年収穫した稲穂そのものや、米の栽培の様子や収穫時の写真、古代米と呼ばれる赤い米なども展示してある。想像通りにマニアックであることは感じ始めていたが、忘れていたことがひとつあった。それは、彼が何度も連発した「お時間いただければ」の言葉であった。想像以上に時間がかかる。10分近くかかったと思う。やっとこさ作業場から戻ってきた彼であったが、「もう少しかなあ?ちょっと黒いかなあ?」などと、ブツブツつぶやいている。「このぐらいの色でいいですか?」と精米した米を私に見せながらブツブツ言っている。どうも満足している様子ではない。「機械に五分(ぶ)とか三分(ぶ)とかの目盛りがあるわけじゃないんです。(スーパーや家庭用の自動精米器を否定している様子。)むずかしいんです。なんちゃらかんちゃら(覚えていない)の量と、どうたらこうたら(むずかしい何か)のスピードを微妙に調整してるんです。スピードを上げすぎると胚芽が飛んじゃうし、品種によっても違うし、産地によっても、また季節によっても違うんです。むずかしいんです。」どうやらむずかしいということだけは解ったが、そんなこと言われましても。コントが続いているのか?まだ続きます。

2003/06/27(金)マニアックな米屋4

マニアックな米屋の第4話。「こちらのヒトメボレでいいと思いますよ。たいへんおいしいお米です。」と、今度は半ば強引な感じである。私はもう「どうにでもして〜」状態になり始めていて仕方なく(?)勧められるままに注文することにした。すると今度はグラスに入った玄米のサンプルと五分搗き米のサンプルを持ち出してきて説明を始めた。説明の中身としては・・・三分搗きとか五分搗きとか言っても、絶対的な基準があるわけではない。このサンプルぐらいの色で良いかどうか?胚芽の部分を残して欲しいかどうか?と、いうような内容だった。私は胚芽に関しては特にこだわりもなかったので返事に少し躊躇していると、彼はメモ帳を出してイラストを描き始めた。「胚芽というのは・・・」と説明し始めるではないか。そんなこと解ってるんだけどなあ。と思いながらうなずいているしか仕方がなかったのだが、その絵がめちゃめちゃ下手なのだ。もう、何でもいいから早くして欲しい私は「胚芽を残したそうな彼の気持ち」を察したつもりで「じゃあ、胚芽残して下さい。」とお願いした。ところが、その彼の答えは「むずかしいんですよねえ。」いったいこの米屋どうなってんの?つづく。

2003/06/25(水)マニアックな米屋3

マニアックな米屋の話の第3話。「どの米でも五分搗きにするって言ったじゃあねえかああ!!」と、心の中で思い切り叫んでいたら、その米穀店の店主らしき男性も、私が少々「カチン」と来ている様子を察したのか「こちらの一番安いお米でもいいと思いますよ。」と言いながら「ヒトメボレ80+コシヒカリ20」というところを指さした。はじめからそう言えばいいじゃないか!と思ったが、実際のところ、私の先入観念として「ブレンド米は単一品種米より下」というイメージがあったので、「これって、ブレンド米ですか?」と聞くと、彼は口調を強くして「ただグレードを上げるためのブレンドではありません。食味を上げるためのブレンドなんです。おいしくするためのブレンドなんです。」とはっきりと主張した。その一生懸命さには私の心を決定するに余りあるものがあったので、「じゃあ、それを3kg、五分搗きにして下さい。」と注文した。すると今度は「3kg程度だとちょっとブレンドは出来ないんですが・・」と言うではないか。おいおい、お前、今、「おいしくするためにブレンドする。」って言うたんちゃうんかい?!ええ?どういうこっちゃ!またつづきます。

2003/06/24(火)マニアックな米屋2

マニアックな米屋の話の続き。その米穀店の店主らしき男性は私に米の価格表(コピー)を手渡し「どのお米でも少しお時間いただければ五分搗き(ごぶづき)にしますよ。」と機嫌良さげである。そんなにたくさんの種類があるわけでもないが、どういう基準で選んで良いのか解らない。価格表の上の方は値段も高く、「無農薬」などという文字が燦然と輝いている。「合鴨農法」などとも書いてある。水田に植えられた稲の間を小さな黄色いアヒルが泳いでいる光景が浮かんで楽しくなってしまうが、今はそんな想像を楽しんでいる場合ではない。とりあえず「五分搗きのお米にするのに、おすすめはありますか?」と聞いてみた。が、「五分搗きだったらどのお米でもおいしいと思いますよ。少しお時間いただければどのお米でも五分搗きにします。」と、同じことをアピールするばかりである。だんだん考えるのが面倒になってきたので表の真ん中あたりにある、価格も中間ぐらいのひとつを指さして「じゃあ、これを」と注文した。すると、「あっ、これは期間限定商品です。ここにも書いてあるんですが、こちらの商品は・・・」と、説明を始めた。「今、どの米でも五分搗きにするって言ったじゃあねえかああ!!」と、心の中で思い切り叫んでいた。あくまでも心の中で。つづく。

2003/06/20(金)マニアックな米屋1

自宅近くにマニアックな米屋を見つけた。「生産農家と提携した米」とか書いてある。営業はしている様子で、数種類の3kg程度の米の袋が丁寧に積まれた店内であるが、そのガラス戸は閉じられ、「うちはマニアックです!」というにおいをぷんぷん匂わせている。昨日、勇気を出してその店に入ってみることにした。ガラス戸を開けると「ピンポーン」と電子音が鳴り、「ハーイ」という返事が店の奥から聞こえた。並べられた数種の米の品種や価格などを見ていると、現れた店主らしき男性は開口一番「農家との提携米なのでスーパーなどよりも高いですよ。」と言ったのだ。それは言い換えれば「お前のようなヤツの来るところではない!」ということなのか?と、ちょっとカチンと来てしまったが、気を取り直して「5分搗き(ごぶづき)のお米が欲しいのですが」と言うと、「お時間いただければ、どのお米でも5分搗きにしますよ。どれにしましょうか?」と、急に商売意欲満々になった。長くなりそうなので次回に続きます。

2003/06/16(月)さすがだ!K-1

今月のはじめ頃から、強烈なのどの痛みと咳に悩まされていた。この季節の風邪は始末が悪い。熱はなかったが、なんだか薄ら寒かったり、蒸し暑くて汗をかいたりで、疲れてしかたがなかった。もちろん医者にも行った。適当な(?)咳止めやら数種の薬を処方してくれたが根本的な治療には至らなかった。医者に頼み込んで抗生物質をもらったが、 結局こじらせてしまい、抗生物質を飲んでからも1週間かかってしまった。 体を休めるように努力し、体を冷やさないようにつとめ、栄養のあるものを選んで摂った。 仕事柄、のどはたいへん大事なのだが、これも仕事柄、声を出さないわけにはいかず、あり得ないことながら「このまま治らなかったらどうしよう?」などと、要らぬ心配で落ち込んでもいた。昨日、奮発してサーロインステーキを食い、待望の「K-1パリ大会」をTVで見た。期待通りの盛り上がりでTVを見ながら叫んでしまっていた。ふと気がつくと、全くのどが痛くない。さすがだ。やっぱりK-1はすごいぞ。さらに高い肉を食ったので、いつもより調子がいいぞ。

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