かつらけいのすけの 熱唱カラオケ塾 2003年6月号

6月といえば

早いもので今年も、もう6月。6月といえば、「うっとうしい梅雨の季節」なんてイメージがありますが、若いおねいちゃん達が「微妙に気になる月」でもあるようです。「ジューンブライド」といえば、お分かりいただけますね。結婚の季節なのです。

「ジューンブライド」の起こりは6月の英語名ジューン(June)がローマ神話の女神ジュノー(Juno)の名前に由来するかららしいのですが、詳しく話すには古代ローマの暦の話までひもとかなくてはいけなくなってしまいます。ギリシャ・ローマ神話を読破すれば、おねいちゃんに対して「それなりにロマンチックで気の利いたお話」も出来るようになりそうですが、何しろ種類も巻数も多く、さらに登場人物が多すぎます。(蛇足ながら、全員が横文字の覚えにくい名前です。)とりあえずは「何だか解らないけど6月の花嫁は幸せになれる。」「だから6月といえば結婚の季節だ。」と覚えておけばいいでしょう。

6月は結婚の季節=(イコール)結婚式が多い。と、いうことは結婚式の披露宴やパーティーに参加する機会もおのずと多くなることでしょう。今回は、そんな「ジューンブライド」の幸せな結婚式のパーティーを盛り上げるカラオケソングを1曲選んでみました。Chemistry (ケミストリー)「君をさがしてた 〜New Jersey United〜」です。

「君をさがしてた 〜New Jersey United〜」

この曲は、意外や意外!レンジ(音域)が思ったほど高くありません。 「ちょっと無理かな?」ってひとも、半音1つ〜2つほど下げれば問題なく歌えると思います。が、決して簡単に歌えるレパートリーではありません。「yeah- yeah-、oh yeah-、woo yeah-」といった歌詞の部分も含め、「フェイク」が多用されている点などなど、それなりの努力や工夫が必要です。「フェイク」とは、あるメロディーを自分のフィーリングで自由に変化させたり、いわゆる「コブシ」を使ったりすることです。特にゴスペルやソウル、ブラックミュージック系のボーカリストの中に多く見られます。かなりのセンスを要求されるテクニックでもありますが、上手くやれば「それ風」の雰囲気が出てかっこいいです。なので、カラオケ中級以上の「腕鳴りまくってる方々」におすすめします。

「君をさがしてた 」には、アルバム収録の〜The Wedding Song〜というバージョンもありますが、今回取り上げたのはシングルカットされた「君をさがしてた 〜New Jersey United〜」です。 ゴスペル風のコーラスが結婚式のパーティーを盛り上げてくれそうです。
結婚式の2次会パーティーなどで、「おっさんケミストリー」などを結成してハモったりなんかしたら、うけるぞー。

「きっと気づけなかった〜」のAメロと「じっと抱え込んでた〜」のAメロ

曲の構成としては、「A-A-サビ」となっています。デュオで歌う場合は、2つのAメロをひとつずつソロで歌うことになりますね。ちなみに「きっと気づけなかった〜」は堂珍氏。「じっと抱え込んでた〜」は川畑氏です。(堂珍氏、川畑氏の意味が分からない人はこの曲を歌うことを潔くあきらめましょう。)Aメロは、特に難しいフレーズもないでしょう。何度も聞いて細かいリズムを覚えましょう。細かいリズムを覚えた上でゆっくりと歌い上げて下さい。あせるとダメです。なれてきたらイントロの「wow,wow--yeah-」にも挑戦しましょう。ちょっと「ズルいウラ技」としては「ウオッホオッホー・イエッヘエッヘー」とハ行を多く使う方法もあります。和田アッコさんのモノマネ(?)をする感じでしょうか??上手く使うと「それっぽく」聞こえたりします。あくまで「ズル」ですがお試しあれ。

「ずっとずっと君のそばで〜」のサビ

デュオの場合、サビは二人でユニゾン(同じ音)で歌うので、特にリズムに注意する必要があります。「誰よりも近いこの場所で〜」のパートは特に注意して下さい。「ちかい」の「かい」を1音節で発音します。さらに「だーれより・もちかいこ・のばしょでー」と発音するといいでしょう。習うより慣れろ!なので、しっかり練習して二人の息をぴったり合わせて下さい。

サビの後の「yeah- yeah-」

この曲の一番の聞かせどころかも知れません。ひとりで歌うのなら適当にやっても、何となく「さま」になるかも知れませんが、デュオで歌うの場合はコピーすることをおすすめします。ファルセット(ウラ声)が効果的に使われ、二人の声が絡むようにかけ合います。研究してみて下さい。

2番からは、ちょっと「ハモリ」と「フェイク」

「やっと分かったはずなのに〜」からは堂珍パート。「繰り返すかもしれない」は二人でハモっています。「伝えたい言葉さえ」からの川畑パートですが、1番とメロディーが違います。前述の「フェイク」ですね。よく聞いて下さい。それから、「涙流そう」と「乗り越えてゆくだろう」はハモる。というのもポイントですが、堂珍パートでは川畑氏が、川畑パートでは堂珍氏が「yeah-」や「oh-oh-」といわゆる「合いの手」を入れるのです。ハモるのもカッコイイですが、「おっさんケミストリー」に、この「oh-yeah-合いの手」をやられたらたまりません。そんなに難しくないと思うのでよく聞いて「その気になって!」まねてみましょう。うけると思いますよ。

「星つぶ数えて〜」もうひとつのメロディー

「ずっとずっと君のそばで〜」からと「光のまぶしい朝でも〜」から始まる2つのサビの後、もう一つの新しいメロディーがあります。「星つぶ数えてため息ついた〜」からは川畑氏。「たったひとつ ふたりの中に」は堂珍氏です。「生まれたものは奇跡なんかじゃ ないから」をユニゾンで歌った後の転調に注意しましょう。突然半音上に転調して盛り上がります。このパートも「ひとりがメロディー、もうひとりがoh-yeah-フェイク」になればカッコイイのですが。研究の価値ありですね。チャレンジしてみて下さい。

ゴスペルクワイヤのパート

間奏でゴスペル風のかっこいいクワイヤが雰囲気を盛り上げます。 デュオで歌うならひとりが「クワイヤのパート」を担当して、もうひとりが「wow,wow--yeah-」のフェイクするのもいけそうですね。歌詞はだいたいこんな感じだと思います。

all my life I've been searching for someone
and I found that someone in you
please stay by my side and make a promise for all of the time
gonna love you for the rest of my life

間違ってるかも知れませんが、だいたいこんな感じです。ぶっちゃけ誰もそんなに真剣には聞いていませんし、英語の歌詞が出てきただけでうけることは間違いないのです。是非是非参考にして下さい。

最後のAメロ

堂珍パートと川畑パートが交互に交代しながら「フェイク」が巧みに絡み、最後に「さがしてたー」とハモるところも出来ればコピーしたいところ。でも、あんまりやりすぎると、主役であるジューンブライドよりも目立ってしまうかも知れませんから、ほどほどにしておきましょうかねえ。

結婚式のパーティーの余興には、バッチリだと思います。前述のように、パートナーを見つけて「おっさんケミストリー」を結成するのもいいし、「独りおっさんケミストリー」もなかなかの響きですね。さあ、今回は練習のしがいがありそうです。おねいちゃんにもうけそうだし。ああ、楽しみだ。パソカラホーダイで思いっきり歌って下さい!