かつらけいのすけの 熱唱カラオケ塾 2003年11月号

「AM11:00/HY」

11月になりました。今年は夏が寒かったり、11月になって暖かかったり、何だか変ですね。そして暖冬だという予想なんだそうですが、さてどうなりますことやら。女心と秋の空は予想できないくらい、ころころと変わるんだそうですから、皆様もお風邪など召されませぬようにお気をつけください。

さて、今回のカラオケ塾は「HY」の「AM11:00」を選びました。えっ?どう読んでいいか分からないって?「エイチワイ」の「エーエムじゅういちじ」です。男女のデュエット曲です。やったね。そしてそしてラップもあります。おおーーっと!尻込みしたあなたも、先ずは最後まで読んでみて下さい。うけること間違いなし!そして、思ったほどには難しくないと思います。「ねえねえ、二人でこれ読んでデュエットしてみようよう」なんて、おねいちゃんを誘ってみてはいかがでしょう?

カラオケにおける男女デュエット曲の変遷

カラオケで男女のデュエット曲を歌う際、かつては「思わせぶりに見つめ合う」「意味もなくはにかむ」「サビのところで肩や腰に手をまわす」あるいは「まわりが肩や腰に手をまわすように仕向ける」などといった大人の礼儀作法(?)が存在した時代がありました。その時代には「銀座の恋の物語」を「ぎんこい」と呼び、「別れても好きな人」を「わかすき」と呼んで王道の双璧としました。その他では「居酒屋」「東京ナイトクラブ」「二人の大阪」などの定番がありましたが、いずれも大人の礼儀作法(?)に則って選曲されたものでした。オヤジ達は楽しかったようなのですが、聞かされてる若者達には「意味もなく大げさにひやかさなければいけない」「心にもないのに、うらやましがらなくてはいけない」といった、これまた聞く側の大人の礼儀作法(?)が存在し、面白いとはとても感じられなかったようです。デュエットをリクエストされたおねいちゃん達も大人の礼儀作法に則って、仕方なくつき合ってはくれましたが、好んで歌いたかったわけではないことが容易に推測されます。その後、「カナダからの手紙」のヒットが「大人の礼儀作法独裁体制」に一石を投じます。以後「ふたりの愛ランド」や「ロンリー・チャップリン」といった、この大人の礼儀作法に背いたヒット曲が次々と生まれました。そして「世界中の誰よりきっと」を最後の切り札して、革命は終了したと考えられています。なので、むやみに「サビのところで肩や腰に手をまわす」なんてことしちゃダメダメよ。

そして「AM11:00/HY」

「HY(エイチワイ)」は、沖縄県出身の男性4人、女性1人からなるユニットです。5人グループとは呼ばず、必ず「ユニット」という言葉を使いましょう。それも「ユ」にアクセントを置かないように注意して。今流行の「インディーズ系」です。これも「マイナー・レーベル」などと言ってはいけません。あくまで「インディーズ」です。「インディーズ」なんていう言葉を口にするだけで、なぜか自分が「おしゃれ」になったように感じるのが不思議です。彼らは、ストリートライブを重ねながら実力をつけ、徐々に人気を獲得してきたという本格派です。「HY」というバンド名は、メンバーの出身地である与那城町の「東屋慶名(ヒガシヤケナ)」からとったということです。そんなところにも、とってもいいセンスしてるな!って感じますね。「AM11:00(エーエムじゅういちじ)」は、彼らの初のフルアルバム「Street Story」の1曲目に収録されています。ロック、ヒップホップ、ポップス、パンクなどが絶妙に混じりあったサウンドが特徴といわれる彼らですが、このニューアルバムもポップなサウンドあり、ギンギンのロックあり、アコースティックあり、パンクあり、ラップあり、沖縄三線あり、と、たいへんバラエティーに富んでいます。そして彼らの人気の秘密は、そんなバラエティーに富んだサウンドの中に、どことなく「癒し」を感じさせるテイストがあることではないでしょうか。エネルギッシュな演奏に、ちょっぴり泣かせる歌詞であったり、センチメンタルなラップであったり。そんな「インディーズ系」の「5人組ユニット」「HY」の「AM11:00」に挑戦しましょう。

「目を覚ましてよ」君の声が〜Aメロ

この歌い出しの音程を高いと感じるなら、半音1つ、又は2つほど下げて下さい。デュエットの女性とのからみもありますから慎重に。むずかしいメロディーも特にはないですが、歌詞を優先してメロディーもリズムも少しずつ変化したりしていますのでよく聞いて下さい。「目を覚ましてよ」の「まし」は、「mash」という感じで1音節(?)で発音します。「そよ風が君の髪をなびく」のところのリズムをいつもの書き方で説明しますね。

                                         

手拍子などしてリズムを感じながらゆっくりと歌ってましょう。赤色になってる文字のところが大きなビートのあるところです。赤色の文字のところで手拍子するように歌います。バックナンバーなども参考にしてください。

「君はもうすこしだけ」の「こし」も「kosh」という感じで1音節(?)で発音してください。

だからお願い〜サビのハモリ

男女のハモリなので音の聞き取りは簡単だと思います。よく聞いて下さい。16分音符がいくつか出てくるリズムなのでいつもの書き方で説明しておきます。

                                               

                                         

                                         

                                         

ラップに挑戦?

ラップはリズムにノルことがいちばん大切なのは言うまでもありませんが、音程感や発音でもカッコ良く感じたり、ダサくもなります。よく聞いてマネをすることが最も近道だと思います。例えば「そうだ!」の「そう」を「そぅ」という感じの単母音(?)で発音しています。「どこかへ行こうか」の「こう」も同じく単母音(?)で。「文句なし」の「もん」も同様に。「体揺らしながら/鼻歌歌いながら」の2つの「ながら」もポイントになってますね。「nagra」って感じでしょうか?・・そんな感じでよく聞いてマネをしてみてください。そんなに難しくはないはず。うけることは間違いなしです。

パートナーを見つけて、是非デュエットしてください。ラップに挑戦するのもいいし、誰かをラッパーにしたててユニットを作るのもいいかも知れません。なんてったって「インディーズ系」の「5人組ユニット」、「HY」の「AM11:00」ですよ。そう聞いただけでも、かっこいいじゃあ、あーりませんか。
さあ!パソカラホーダイでいっぱい歌いましょう!