かつらけいのすけの 熱唱カラオケ塾 2003年9月号

9月です。

今年の夏はウソみたいに寒かったり、後の方で急に暑かったり、へんてこりんな天気で、かえって疲れちゃいましたね。スケジュール通りに「夏」出来なくて「リゾートに行きそびれた」なんて欲求不満の人も多いかも知れません。ところで、今、世間は「癒しブーム」とかで、「夏の疲れはこれで癒そう!」なんて特集記事が目についたりしますが、疲れた体も、リゾートに行きそびれた心も、癒して欲しい人たちがたくさんいるに違いありません。そこで今回は「カラオケで癒されてみよう」というテーマでお届けしてみたいと思います。そこで選んだのが「世界に一つだけの花/SMAP」です。

この「世界に一つだけの花」が今、驚くほど売れているといいます。このパソカラホーダイでも常に上位にランキングし続ける超人気曲であります。ご存じのようにこの曲は、マッキー(槇原敬之)がSMAPに提供した曲で、昨年7月にリリースしたアルバム「SMAP 015/Drink!Smap!」に収録されました。アルバム発表当初からSMAPファンの間でも人気の曲であったことはもちろんのこと、マッキーファンの間でもかなりの話題となり、カラオケにおいては赤丸急上昇の注目曲でありました。それが今年1月から放映された、草なぎ剛君主演のドラマ「僕の生きる道」の主題歌になって再注目され、3月にはシングルカットされて再々注目、と段階的に話題を提供することで、ロングセラーにつながったのではないかと推測されます。

しかしながら、そんな話題性だけで愛されているのではありません。おねいちゃん達は口をそろえてこう言います。「なにより、この歌詞が好きなの。この歌詞に癒されるのよ。」と。そうなのです。「ひとりひとりが大切」という、大きな人間愛をテーマにした単純明快でありながら強力なメッセージは、私たちの心を相当癒してくれます。私たちは花にたとえられ、どの花もきれいであるように、違う人間同士を比べることはナンセンスだと訴えているのです。シンプルなマッキーメロディーにのせられた花屋の風景を想像すると、心の底がぞわぞわと動かされるような気がしますね。おねいちゃん達もぞわぞわしてるのかな?

そして何より!この曲は、レンジがたいへん狭いので、誰にでも歌いやすいことです。高い声の出にくいひとは無理せずに半音1つ、又は2つほど下げて歌いましょう。いつも言いますが「パソカラホーダイで自分にあったキーを探す」というのが一番かしこいやり方です。

花屋の店先に並んだ〜Aメロ

歌い出しから音程が結構高いですが、心配はいりません。サビと同じ音程なのです。半音1つ、又は2つほど下げて、この歌い出しが歌えれば、最後まで歌えます。ただ、イントロのアレンジで、4分の2拍子が一つ入って、さらに8分音符ひとつアウフタクト(小節の頭より前にある音符やメロディー)があって・・・そんなこむずかしいことはどうでもいいですね。よく聞けば分かると思います。歌い出し「はなやの〜」の「な」に強拍があります。いつもの書き方で説明しますね。

                                       

手拍子などしてリズムを感じながらゆっくりと歌ってましょう。赤色になってる文字のところが大きなビートのあるところです。赤色の文字のところで手拍子するように歌います。バックナンバーなども参考にしてください。

同様に「ひとそれぞれ好みはあるけど」は

                                       

と、なります。このふたつのフレーズが一番むずかしい気がします。よく聞いて練習に役立てて下さい。

それなのに僕ら人間は〜Bメロ

ちょっとした転調が起こっているように聞こえますが、むずかしくはないでしょう。Aメロをしっかりと歯切れよくスタッカート(音符ごとに切り離して)気味に歌って、Bメロはメロディーを聞かせるようにレガートで(なめらかに)歌うといいと思います。

そうさ僕らは世界に一つだけの花〜サビ

サビはもう何も言うことはありません。強いて言うなら、歌詞を大切に、ただ「ひたむき」に歌うことでしょうか。このサビの歌詞 「そうさ僕らは 世界に一つだけの花 一人一人違う種を持つ その花を咲かせることだけに 一生懸命になればいい」ここに癒される人はかなり多いんじゃないかと思います。私たちは小さな頃から何につけ誰かと比べては優劣をつけてきました。競争社会を否定するわけではありませんが、これらのメッセージは私たちの心をかなり癒してくれます。そのような言葉を口に出して言う、歌うことでその「癒し」効果は倍増して私たちの心を揺れ動かします。「心が洗われる」という言い方も適切でしょう。初めに述べたように、おねいちゃん達も、この歌詞に「癒されまくって」いるのです。おねいちゃん達も思いのほか、小さな頃から何につけ誰かと比べて優劣を明らかにされまくってきたのかも知れません。この際、自分を癒しながら、おねいちゃん達をも「癒しまくって」しまいましょう。

この曲はSMAPが歌うことでさらに説得力を増しているようにも思います。飛び切りとは言えない歌唱力でも「ひたむき」に歌えば、メッセージは必ず伝わるといったところでしょう。頑張っておねいちゃんを癒すべく「ひたむき」に歌ってあげましょう。「癒しのメッセージよ!おねいちゃんに届け!」って感じで。でも、やりすぎて「いやらしのメッセージ」にならないように気を付けて・・・

パソカラホーダイでしっかり歌って、「癒しまくって」そして「癒されまくって」しまいましょう。